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2000.08.05

2000【目指せ北の大地・北海道】2上陸~釧路

★北の大地見ゆ
 04:00 起床。05:15が 苫小牧到着時間である。家族はまだ寝ているが、外の様子が気になるので、そっと甲板に出てみる。雨である。白みかけてはいるが霧が濃く何も見えない。
 04:30 船内アナウンス。05:00頃 外に出てみると雨の中、周りに大小の船舶と、港がおほろげに見えた。かすんではいるが、北の大地・北海道だ。苫小牧港の輪郭が見えてきた。静かに、そして、なぜか、ガッツポーズなのだ。

 05:45 下船。船倉で下船を待つ間、アイドリングのままでいるドライバーが多いのに驚かされる。クルマにたどり着くまでも空気が悪かったが、乗車後もクサクて窓を開けられない。

★苫小牧上陸
 上陸。旧式のカーナビが現在地を表示するのにしばらく時間がかかる。鵡川~二風谷~日高~帯広、順調である。

 予定時間どおり帯広着。途中、日高の道の駅でトイレ休憩と、帯広ICを降りて市内へと向かう途中のホクレンのSSで給油に停まった以外は、雨のせいもあってノンストップであった。天気さえ良ければ、記念写真くらいは撮っておきたい景観はいくらでもあったのであろうが、まったくあいにくの雨である。

 給油に寄ったこのSSでは、幸運なことにZIGZAG(北海道の道路地図詳細版)を一遍に3種類とも入手できた。

 不思議なことにこれまでの道中ずっと降り続いていた雨が、最初の目的地である帯広に入ると同時にやんだようだ。そう、ここではいくつか立ち寄るべきポイントがあるのだ。

★六花亭~ぱんちょう
 09:00 六花亭着。ちょうど開店時間である。ただで提供されているコーヒーを妻と二人で飲んでいると、前日釧路で過ごしてきたというライダー達と一緒になる。なんでも「さくさくパイ」というのが名物で、正味期限は当日限り、地方発送ができないために、ここ「六花亭」でしか食せないものなのだそうだ。
 1ケ100円。クルマに残った子供達も呼び寄せて、少しばかり早い「おやつタイム」となった。
 09:35 開店前であるので「ぱんちょう」で記念写真だけ撮っておくことにする。思ったよりずっと小さな店である。

★ちょんぱぱさんと瞬間オフ
 10:00 コープベルデ着。先に電話しておいた ちょんぱぱさんが 先着してくれている。はじめましてのご挨拶と記念写真の後、コープベルデを案内して貰う。念願の中札内産「こにく」をゲットすることができた。ついでに東川産の不洗米キララというのを買ってみる。キャンプで米を洗わずにすぐ炊けるというのは、ありがたいことだ。

 できることなら、ちょんぱぱさんにいろいろとお話を聞きたいが、先を急ぐ旅。早々にご挨拶をして帯広を後にした。休日なのにわざわざお出まし頂いた ちょんぱぱさんに 感謝である。
 この帯広では、駅へ寄って子供の日記帳にスタンプを押し忘れたのが、心残りとなった。

◆スケールについて考えてみた。
 上陸後ずっとカーナビを見て運転していると、ここまで苫小牧市内と帯広市内以外でのナビのスケールはずっと 1kmまたは 1.5kmを使っている。関東だと郊外や田舎でもせいぜい400mで見ているが、北海道は広い。慣れぬ土地、自車位置を確認する際には 5kmまで広げるのだ。スケールが大きいという言葉は、文字どおり、ここからきたものなのであろう。
 以降、市街地は、200m ~ 400m。他は、1km ~ 1.5kmのスケールで走ることになる。

★西庶路「紀文」
 12:30 西庶路の「ドライブイン紀文」着。ちょんぱぱさん と そーまさんに薦めて貰った店である。のれんに「名代 豚丼」。店の正面に「THE BUTADON」とある。食事を「ぱんちょう」でなく、ここにしたわけは、ドライブインであるから、豚丼以外のメニューもあるはずだということであった。大人の我々は名物の豚丼を食してみたいが、子供達はそうではない。長女は大好きな「カツ丼」、次女は同じく好物の「ラーメン」を注文。私も妻も「なるほど、これが豚丼か」と、関心しながら食べた。
 驚いたのは次女が頼んだラーメンである。いわゆるドライブインのラーメンであろうとタカを括っていたのだが、いざ食べてみると、驚きのスープ。豚骨系と思われるスープはきっちりダシが効いていて、麺はちぢれ麺。実になかなかのもの、私好みである。次女が文句を言うのも効かず、スープの殆どは私が飲んでしまった。

 店の前で記念撮影。御主人が出てきて撮ってくれた。店のご主人にも、ちょんぱぱさんにも、そーまさんにも感謝である。
 ここでも一つ忘れ物。旅先で入った飲食店では、必ず割り箸の入っていた紙袋を貰ってきて、後日写真と一緒にアルバムに貼っておくのだが、貰い損ねてしまったのだ。印象に残るお店だけに残念。

★釧路(和商市場)
 13:30 釧路和商市場着。本日の夕食の買出しである。色々物色した末、今日の夕食は「刺し身定食」とした。御飯と味噌汁だけ作ればいいので楽チンなのだ。

 千円で結構な盛り合わせと、他にお好みで新サンマの刺し身や甘エビなどを追加して購入。合計 2,200円で、夕食のオカズには豪勢な盛り合わせを揃えることができた。和商市場、見ているだけでも飽きない。

 どんぶり飯を持って、あれこれ注文している人達もいる。どんぶり飯だけを売っている店があり、好きな魚介類を好きな店で好きな量だけ買う。そして、それを食べる場所もある。
 なるほどこれが噂に聞く勝手丼かと納得した。西庶路で食事をしたばかりなので、心残りではあるが見送りである。

★達古武オートキャンプ場
 15:00 達古武AC着。前週末に発送しておいたカヌーは無事についていた。友人から借りた大切なカヌー。若干の心配もあったのだが、杞憂に終わったようだ。

 サイトは希望どおりの場所が貰えたし幸先が良い。このサイトは、真横に白いプレハブ小屋があるのが難点と言えば難点だが、管理棟にも炊事場にも近く、トイレとは程よい距離があるという好条件であった。サイトは少し盛り土をしたフラットなクレーの上に小砂利。広さはおよそ12×12mほどであろうか。更に隣りのサイトとの間にも少しではあるが距離もあり、一般的には充分の広さである。

 最初にスコーリア、次いでレクタンタープを張りおわった頃に、雨。雨中の設営とならずにすんだのは幸いであった。かろうじてセーフと行ったところか。当然、普段ならこれで設営のほとんどを終えたことになるのだが、今回は受験生である長女の勉強部屋用に、雨の合間を縫ってSTを建ててやることにした。
 雨の中で読み書きをするためには、ST用三種の神器の一つ、例のクリアウインドウが採光に役立った。

 何も北海道旅行に来てまで勉強させることはない、とも思うのだが、やはり毎日少しづつでもやっておいた方が良いようである。本人が望んだこととはいえ、小6、遊びたいさかり、できることなら伸び伸びと遊ばせてやりたいものなのではあるのだが。

 脱線した。
 テントに3.5*5mのタープ、さらに98ST。一区画にこれだけ建てられるのだから、やはりここのサイトは関東地区の区画よりは広めにできている。これで 1,500円/泊 とは関東の常識からすると驚きである。

 振り出した雨はどんどん激しくなっている。今日は疲れているので管理棟でシャワーを浴びるだけにして夕食にすることにした。先ほど和商市場で仕込んだ刺し身定食である。家族全員が舌鼓を打ちながらの食事となった。

 初めての不洗米である。慣れたサーマルクッカーで炊いたものだが、水が少なかったらしく、バサバサのご飯になってしまった。普段からあまりご飯を食べない娘達なので心配したのだが、よほど刺し身が美味しかったのか、この日ばかりは、ご飯も実によく食べた。これほど美味い食事をしたのは一体いつ以来であろうか。記憶にないほどである。

 夜になって雨脚は激しさを増し、時折土砂降りとなる。周りのタープ型STのいくつかでツブれているものがある。虫が多いせいか、このキャンプ場にはSTが多いようである。

 シェルター型でなく FCAMPerなりの温室化も施していないスクリーンテントは、思いのほか雨に弱い。メッシュに当った雨がさらに細かくなって飛散するので、STの中は霧を吹いたように濡れてしまうのだ。横風さえなければ雨天でも普通のタープの方がよほど過ごしやすい。

 夜が更けてきたこともあって、多くのSTの人たちはテントの中に避難してしまったようである。タープがツブれたサイトも、そのことを知ってか知らずか、テントから人が出てくるようすもない。

 家族は9時過ぎに就寝。子供達もさすがに疲れているらしく、すぐに寝ついたようだ。苫小牧上陸から、およそ 360km。7時間からクルマに乗っていたのだから無理もない。雨はその後、強くなったり弱くなったりを繰り返している。
 私はタープを叩く雨音をききながら、好物のアイリッシュウイスキー "BUSHMILLS (BLACK BUSH)"を一人チビチビ飲ることにした。ファイヤースタンドを持ってきているので、焚き火を眺めながらといきたいところだが、雨なのでそれも適わない。

 10:30頃だった。静かに飲んでいるとサイトを横切る影がある。ふと見ると濡れそぼったキタキツネがひょっこりとやってきた。
 指呼の距離、わずか1m半ほどであろうか。写真を撮ろうと思って腰を浮かせると逃げられてしまった。

11:30 就寝。気温20゚C。ラジオの天気予報によると、明日は午後から晴れるらしい。天候の回復に期待しつつ寝ることにする。

本日のビール消費量 350ml×6本。BUSHMILLS 適量。
本日の心残り:和商市場の勝手丼

☆★ありがとう「北の大地」北海道 ...BUSHMILLS from Nakano Tokyo★☆

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