最終日の「天ぷら きよし@中野」で かき揚丼
昭和35年に中野五丁目の早稲田通り(当時は昭和通り)沿いに開店した天ぷら屋さん。
「天ぷら きよし」
我が家から近いにも拘わらず、また非常に評判がいい店であるにも関わらず、不思議なことにこれまで未訪。
本日をもって61年の歴史にピリオドを打つという情報が先日から出回っていたので最初で最後となる訪問。
閉店の告知文の中の一説「岸から岸田に時流れ、きよしも流れて向こう岸」・・・時の首相の名前を旨く使った素敵なセリフ。
「向こう岸」に行くのは早いだろうけど、かなりのお年であることは確かだ。正に昭和中期から今日まで頑張って来られたのだろうなと。
ひょっとすると行列かなと思っていたけど着いてみると先客はなし。11:00直前にご主人が出てきて「どうぞ」とすぐに入れてくれた。カウンター手前に着席。
まずは「ビール 650円」ね。キリンを飲むのは久しぶり。少し遅れてお通しと思しきサラダとお新香。
ランチメニューはこちら。天ぷら定食にするか一瞬迷ったものの、かき揚げ丼を選択。
ご主人の作業を眺めつつお待ち。粉まみれの手での作業は年季が入っていて流れるように見える。
「かき揚丼 950円」
オーダーからおよそ20分でご提供。味噌汁付き。見事なルックス。ボリュームもしっかりある。
左にインゲン、その横がピーマン、手前にレンコン。中央に厚く大きなかき揚げ。かき揚げは小エビにホタテ貝柱、イカ。
どんつゆが多め? でもくどい感じは全くなく、ちょっとクタッとした天ぷらも違和感はない。若干ご飯がつゆだく気味か。
でもね、多くの人がこれまで未食だったのを後悔したみたいに言っているのがよく判った。
そうそう、糀味噌?の味噌汁も好きな味。
この値段でこのクォリティ、そしてボリューム。まさしく未食のままでいたのを後悔させられた「きよし」なのでした。
食べ終わりお勘定を済ませようとすると、ここで初めて暖簾がかけられた。正式な開店時間は 11:30みたいだ。もう不要な情報か・・・。
帰り際、ご主人に「ご馳走様でした。美味しかった。また長い間ご苦労様でした」とお声がけして店を出た。惜しいけど、せん無きこと。
◆天ぷら きよし
中野区中野5-24-22 最寄駅:中野
11:30-14:30 17:00-21:00 月曜休
1960(S35)年創業 2022/03/10閉店
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