菅沼集落から近くの「くろば温泉」へ向かい、入浴を済ませた。さらにここで遅い昼食をとりつつ、休憩室でノンビリ・モード。
そうこうしているうちに外は雪に変わっていた。そろそろ出かけようか。そう言って向かったのは本日の最終目的地であり宿泊場所である「越中五箇山 相倉合掌集落」。 温泉施設からは10km弱、10分ほどの距離だ。
このあたりは豪雪地帯ならぬ特別豪雪地帯に指定されているほどの雪国。
村のメインストリートから今日の宿へと続く小径に入ると、道幅一杯に雪の壁が出来ていて、少し先からはクルマ一台がギリギリ通れる広さになった。
まだ12月。これでも雪は少ないそうだ。もう1~2ヶ月もすると両側の雪は更に高い壁となり人の背丈を越すという。
「民宿 合掌造りの宿 長ヨ門(ちょよもん)」 気をつけながら、ゆっくりと走ったはずなのだが、一度宿を通り過ぎてしまった。屋号が雪囲いで隠れてしまっていて、すぐには判らなかったからだ。宿の前に置いてあった除雪機に屋号が書かれていたので、かろうじてそれと判った次第。16時少し前に現着。SJフォレスターのフロントガラスには、凍結防止にマスクをしておくことにした。
この宿を反対側(小径への入り口側)から見るとこんな感じ(左の建物)。玄関以外はすっかりプラ製の波板で雪囲いされていて、吹き付ける雪や屋根から下ろした雪が軒下に進入して来るのを防いでいる。
こちらが民宿の玄関と、その右側にある雪囲いで隠れてしまっていた屋号の看板。なぜ「長ヨ門(ちょよもん)」なのかというと、本来「長右衛門(ちょうえもん)」であったのが訛ったものだそうだ。なるほど、ほかに「五ヨ門」という屋号の宿もあった。
女将さんというより奥さんの笑顔に迎えられ、最初に入った部屋がこちら。囲炉裏のある、いわゆる居間で、こちらでは「オエ」というのだそうだ。宿泊者はこの囲炉裏を囲んでくつろき、食事を取る。
この民宿の設備をいくつかご紹介。まずは清潔なトイレ(ウォシュレット有り)。
続いてお風呂。ユニットバスね。五右衛門風呂を期待していたわけではないので無問題。カラン二つに大きめの浴槽。大人二人は充分同時に入れる。他に洗面所など。
肝心の自分たちが泊まった部屋を撮っておくのを忘れた。こちらは床の間のある四畳半で、大人二人が寝るのに充分なスペースだ。家自体は 200年以上も前に建てられたものだそうだが、畳も壁も新しく清潔感がある。浴衣と羽織、タオルが用意されていた。
この家には客室用の部屋が三つあり、大きめの部屋と我々が泊まった小さめの部屋が二つ。
囲炉裏には、今日の夕食用の岩魚が立てられていて、遠赤外線でじっくり焼かれている。
今日の同宿者は、小さなお子さん二人連れのご家族が一組と、美男美女の若きカップル。そしておじさんおばさんな我々二人。
18時過ぎ、この三組が同時に囲炉裏を囲み、晩餐となった。メインは岩魚の塩焼き、鯉の刺身というかアライ。他に天ぷらに椎茸や竹の子など山の幸の煮物、山ウドのおひたしに漬け物。どれも美味しい。
別に頼んだビールと地酒「三笑楽」。普段糖質オフな発泡酒ばかり呑んでいるせいで、久しぶりに呑んだビール「スーパードライ」の旨いこと旨いこと。
少し遅れて出された「五箇山豆腐」と、姫路からだというお隣さんが頼んだ「岩魚の骨酒」。少しお裾分けして貰った。長めに焼かれた岩魚の味が染み出していて、甘露甘露。
食事も部屋も文句なしで、一泊二食付 @8,800円也。なんだかお得すぎるというか、申し訳ないくらいの値段設定だ。
食事が一段落すると、奥さんがコキリコ節に使うササラという楽器?の使い方や、合掌造りの特徴、この地域の習慣などについて話してくれた。そして同宿の皆さんと談笑。
こちらは二階(アマという)の窓から見た外の景色。いつの間にか雪が強くなっていて、また積もりそうだ。
部屋に戻ると、布団が敷かれていた。布団の上げ下げまでやってくれるとは思ってなかったのだが、その布団の中には「豆炭アンカ」が入れられていて、ヌクヌク。うーむ、なんというホスピタリティー。こういうのを「おもてなし」と言うのだろう。素晴らしいね>民宿 長ヨ門。
今日運転した距離はおよそ 150km。そのうち半分ほどが雪道だったことを考えると結構気疲れをしていたのだろう。軽い酔いと相まって、ヌクヌクの布団に入るとアッというまに爆睡。
というわけで、翌日の相倉合掌集落編へと続きます。
◇合掌造りの宿 民宿 長ヨ門(ちょよもん)
富山県南礪市相倉418 TEL 0763-66-2755
http://www.shokoren-toyama.or.jp/~gokayama/ki/choyomon.htm
◆越中五箇山 相倉合掌集落
http://www.g-ainokura.com/
◇PANASONIC LUMIX DMC-LX7 24-90mm/F1.4-2.3
NIKON D2X + AF-S DX 18-300mm F/3.5-5.6G ED VR
最近のコメント