竹岡式ラーメン 梅乃家@富津竹岡
「海ほたる」を後にして、アクアラインから館山道をひた走り、富津竹岡ICを降りる。さぁ、もうすぐだ。そうして目的地の「梅乃家」に着いたのが9:45頃。最後にここへ来たのは 2005年の7月のことだから、もう丸4年が経過したことになる。ようやくというかついに来たぞという感じ。
着いて見ると、ややお店の印象が変わっている。左が今日の外観で、右が7年前のもの。国道側にあった屋号の看板がなくなり、南側から北上してくるクルマには店の存在が判らなくなってしまっている。まぁあまりにも有名で地元車には必要がないのだろう。
この時間で行列は地元の方と覚しきおじさんとおばさんが4人。チャーシューを煮る醤油のニオイに「おおっ」などと言っているうちに10時。定刻どおりの開店だ。行列はこの時点で12人ほどになっていた。
変わったのは、外観だけのようだ。店内は私の知っている「梅乃家」のまま。何故か七輪で茹で湯を沸かしているのも、チャーシューを大きなボウルのような鍋で煮ているのも変わっていない。
ドライバーのカリビ氏には悪いけど、Tさんと私は早速「焼酎の梅割り」を飲らせてもらうことにした。これがまた旨い、そしてヤバイ。これだけで逝ってしまいそうだ。
竹岡港が近く漁師町にあるこの店は以前は朝7時から店を開けていたと聞く。その後は8時半に開店だった時期もある。朝まずめの漁を終えた漁師達が、一仕事終えたところで一杯やりながらラーメンを食べる。そんな店だったのだろう。ツマミは何もないけど、ビールと日本酒、そしてこの梅割りはあるのだ。
そうこうしているうちに出てきたのかこれ。
「チャーシューメン 700円+やくみ(タマネギ) 50円」 いやぁ、コイツに会いたかったのですよ。実に4年と5ヶ月ぶりの梅乃家のチャーシューメン。殆ど真っ黒と言っていいスープ。チャーシューとやくみのキザミたまねぎで麺が見えないほどのトッピングのボリューム。実は海苔も一枚載っているのだけど、それも隠れてしまっている。
以前は、粗く切られていたキザミたまねぎが、かなり細かくなっているなぁ。でも、それ以外は何も変わっていない。テーブルにドンと置かれた時にどんぶりイッパイのスープがこぼれるのも全く同じだ。
そのスープは豚骨も魚介も何もない。チャーシューの煮汁を茹で湯で割っただけという非常にシンプルなものだ。でも、これが中細の縮れ麺によく合う・・・なんて書くとそれっぽいのだけど、実は乾麺を使っている。硬めに茹でた乾麺が醤油色に染まって、こんな感じ。いかにも「濃い」感じでしょう。それなりにショッパイしね。
それでも、このラーメンが定期的に、どうしてもなんとしても、とにかくも食べたくなってしまうのですよ。旨いマズイとか、いい悪いとかは全く問題ではなくて、とにかく竹岡は梅乃家のラーメンなのですな。
このバラ肉のチャーシューがとても旨いからこそ成立しているラーメンなんだと思う。チャーシューが旨いからその煮汁も旨い。だから何度でも食べたくなってしまう。
大きく厚めに切られたチャーシューは、ざっと10枚ほども入っているだろうか。表面に見えているものをあらかた食べ終えても、まだ底の方から涌き出して来る感じ。普通はチャーシューメンと言えど、割りと大事にチャーシューをお終いの方まで取っておくものだけど、この場合は違う。へたに取っておくと、後半戦は肉との戦いに終始してしまい、食べきれなくなるので最初からイクのだ。
例によって完食の全汁。大満足の一杯なのでした。あ、もちろん今時の沢山の具材を使い見事にダシを取り、美味しい麺を使ったラーメンとは違います。だからそんな期待をして行ってはいけません。ここは、正統派竹岡式ラーメンを食べるために行く店なのです。何かダシを使ったらとか、美味しい生麺を使えば、なんて思ったこともあるのだけど、それでは違う食べ物になってしまうのですね。
満腹のお腹をさすりつつ、再びアクアライン「海ほたる」を経由して東京へ。中野に着いたのは午後1時。オフシーズンのお陰でスイスイの「小さなラ旅」なのでした。カリビさん、運転ご苦労様でした。皆さん、お疲れ様でした。
今度は、タマネギつながりで八王子ですよん。
◆竹岡らーめん 梅乃家 (うめのや)
千葉県富津市竹岡401
10:00-19:00頃 火曜休+月一回の不定休
(水曜に休むことが多い)
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