焼き付けておきたい風景
5月の第二日曜「母の日」。例年この日は私が卒業した高校の同窓会が開かれる。学年を越え、昭和31年卒業の大先輩方から今年の卒業生までが集まる。年に一度出会える懐かしい顔たちと、懐かしい景色だ。
まずは、裏門側から見た校庭と校舎の画から。・・・って、去年と同じか(^^;
昨年、この旧校舎と体育館が取り壊されると書いた。でも実際の取り壊しは来年度になるそうだ。次の同窓会まではこの校舎が使えるらしい。とはいっても、OBといえど学校の中に入れる機会はそうそうない。
ここには沢山の思い出が染みついている。かつて我々が最も多感な時期を過ごした旧校舎を、今のうちに見ておこうと、中を歩いてみることにした。
階段を上がって、3階まで。なんてことのない階段かも知れないけど、不思議と懐かしい。
1年生の時に過ごした木造校舎はとっくになくなっていて、新校舎に取って代わられている。ここは2年と3年の頃を過ごした校舎だ。
手洗い場やロッカーのある廊下。こんな風景をとっておきたいと思った。廊下の角を曲がると、今にも長髪にTシャツ、Gパン姿の仲間達が「よぉっ!」なんて声をかけてきそうな錯覚にとらわれる。
30数年前の自分がいたはずの教室に入ってみた。見るからに後付けだけど、エアコンが完備されている。なぁんだ、それなら夏休みなんて要らないぢゃんなどと悔し紛れにつぶやいてみた。でも、それ以外は変わっていないみたいだ。
何故か上着が残されている3階の教室。窓際で一番後ろあたりに好んで座っていたような気がする。
そしてここから眺める外の景色は、当時と殆ど変わっていないように思える。木が太く高くなったかな。黒板よりもこちらを眺めている時間の方が間違いなく長かった。ピシッとした和服で授業をされるトヨ先生の古文の朗読を聞いていると、いつもまぶたが重くなってくるのだった。よく寝たなぁ。ぢゃない、よく学んだなぁ(^^;
新校舎が完成するまでには取り壊しの期間も含めて3年もかかるのだそうだ。来年入学する生徒たちはちょっと可愛そう。せっかく一度は上がったという受験倍率もまた下降してしまうのかもしれない。
今日1年ぶりに会った顔、30数年ぶりの顔。今年も近い世代同士が集まって、二次会、三次会へとなだれ込んだ。来年また、懐かしい顔達とこの風景に会いに来よう。
◇RICOH GX200
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