平成20年3月、第4日曜日。「池袋がんこ総本家」として最後の「悪魔の日」である。最後であるからして「悪魔」も「スペシャル」だという。
そう告知されていたせいか、今日の行列はいつもよりずっと長いようだ。
いつもの時間に友人Sと連れだって店の前に着くと、これまたいつもの皆さん達(FILEさん、アミーゴさん、kenちゃん、たけぞうさん、スクーターバイクのライダーさん他いつものお顔)が徐々に揃って来た。いつもは一等賞の塩哲さんは今日は夕方からの参戦ということでまだ来ていない。
皆さんといつもの井戸端会議ならぬ総本家前連絡会議などをやっていると、開店時間の10分ほど前になって家元登場。そう恒例のパフォーマンスの時間だ。店の前で今日のラーメンを啜って見せOKサイン。そして満面の笑み、まさにそういう図だ。この笑顔も当分観られなくなってしまう。やっぱり寂しいことだ。
豚バラ肉をきっちりショッパく煮込んだ「悪魔肉」と「悪魔の醤油ダレ」。この二つが悪魔の悪魔たる所以なんですね。
そうして、この「悪魔」に合わせるダシは、10kgの伊勢海老と 1kgの干し貝柱をメインとする魚介系のスープだ。家元曰く。ダシの具材は他に豚骨、豚の耳、モミジ、カツオ節・サバ節、昆布などなど。
で、出てきたのがコレ。
「伊勢海老と干し貝柱スープの悪魔(中盛り) 1,200円」
いやぁ、久しぶりに悪魔らしいショッパさの悪魔だ。これまでの「池袋総本家時代の悪魔」の中では一番のショッパさ濃さだったのではないだろうか。それでもまだ以前に比べれば、マイルドではあるのだけど。
伊勢海老と干し貝柱の風味が凄い。ひとくちスープを啜っただけで、ショッパさとともに、まずこの二つがガーンと来る。そうしてカツオやサバの魚介味が、どうだどうだと続いてくる感じ。このスープだけでもう「参りました、家元」って感じでしょうか。
麺は、ちょっと硬めに茹でられた中細のストレート麺で、この濃い悪魔スープを良く持ち上げてます。具には、悪魔肉とメンマに海苔、キザミねぎ。そしてサービスで付けてくれた生玉子。この生玉子が唯一のショッパサからの逃げ道ですかね。ある程度食べ進んだところで生玉子を崩し、麺にまとわり付かせるように食べてやると、これまた二度旨いのですねぇ。
今日は最後の悪魔だというので、自宅からタッパーにご飯を入れて持ってきた。やっぱり悪魔には白飯だよねぇと食べ始めると、「こっちの方が食べやすいでしょう」と小ドンブリを出してくれた。それではとチャドってしまった。とっておいた味玉と悪魔肉にメンマ、海苔を載せて「悪魔丼」の出来上がり。家元の前でゆっくりチャドったのは私だけかもしれない(^^; 味玉が崩れてしまったせいで、ちょっとカッコ悪いけど、旨そうでしょう?
それにしても、今日の悪魔は素晴らしかった。いつもよりはショッパイとはいえ、スープを残すところまではいかず、完食の全汁。いつもながら、さすが家元と唸らせられたのでした。他では絶対に食べられない「スペシャル悪魔」。残念ながらまた食べたいと思ってもしばらくの間は食べられません。
既報のとおり、総本家としての「がんこ@池袋」は今月いっぱいで終わり、後は現在助手をやっているL氏が「分家」または「客分」として店を引き継いでいくそうだ。つまり3月末までは家元がいるということ。であるならば・・・来週、3月最終日曜日。今月のスペシャルの予定は全て消化してしまったけれど、何かがあるかもしれませんね。
今日は、家元30才頃のムキムキ写真に直筆で「今日も又、咲くか咲かぬか我がスープ。咲かせて見せようがんこ花」と書いた色紙のようなものを、じゃんけんで勝った希望者6人にくれるというイベントもあった。私は負けてしまったけれど、友人Sが見事ゲットしてくれたので、スキャンしたものを貰うことになっている。きっとよい記念になることだろう。
食べ終わってしばらく後で見た今日の行列は、ざっと40人超。まだ増えている様子だった。家元最後の悪魔を食べておこうという人が絶えないようだった。
注:チャドる=一部で流行っている「勝手にチャーシュー丼」の意味
◆新・元祖一条流がんこ 総本家
(総本家としては 2008.3.31まで)
新らしい店名は「新一条流がんこラーメン」らしい
豊島区東池袋1-13-12 最寄駅:池袋
営業時間:11:30頃-22:00頃(中休みありかも) ほぼ無休
スペシャルまたは悪魔の日は 12:00から売り切れ or 16:00頃迄
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