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2000.08.14

2000【目指せ北の大地・北海道】11 まとめ・祭りの後

 05:15 日の出を新潟港に入る寸前で見ることができた。丸10日間の北海道の旅もこれで終わりである。

 下船後、信州は安曇野の妻の実家へと向かい、BUSHの「目指せ北の大地」も終わることになる。またいつか再上陸ができますようにと祈って、遅い夏休みの宿題を、いまここに、ようやく提出することにする。(実際にこれらを Nifty-serveにUPしたのは 2000年9月6日のことです)

これまでこの文章に、長々とお付き合い頂いた方がもしもいらしたら、どうもありがとうござました。

総走行距離:2,106km
使用したホワイトガソリン:4L×2
カセットガス:4本
炭:3kg×1箱

・持って行ったけど使わなかったグッズ・モノ:
 焚き火台、GIコット、葦簾、アルミグリドル、フリースのジャケット、
 フリースのシュラフ、ちょい投げ用釣竿。

・持って行ったけど足りなかったグッズ・モノ:蚊取り線香

 北海道万歳! 渡道前、渡道中 または 後にかかわらず、お世話になった皆さん、本当にどうもありがとうございました。

☆★ありがとう「北の大地」北海道 ...BUSHMILLS from Nakano Tokyo★☆

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2000.08.13

2000【目指せ北の大地・北海道】10 フェリー(小樽→新潟)

10日目 8/13(日) 快晴 朝の気温 不明

 06:30 モーニングセットで朝食を済ませる。素泊まりということだったが、パンとコーヒーの簡単なモーニングセットがついた。充分である。

 この若葉荘で、我々にあてがわれた部屋は4畳半。大人4人には狭いが、親子連れの家族ならOKである。清潔でTVもあり、風呂も普通の家庭用の少し広めという程度であるが、なかなかよし。いかにも民宿という感じで、お茶の間を通って各部屋へ行くのである。
 これで、3,500円/泊は リーズナブルというものであろう。狭いので一人分だけ 2,000円として、駐車場代 500円を加えて、4人で 13,000円である。

 セイコマートで船内用の買出しを済ませて、08:00過ぎにフェリーポートへ。BHLに比べて、この新日本海フェリーは手続きがスムースである。全く待たされることなく手続きが終わった。この一事だけで新日本海フェリーの心証を良くする。船もBHLよりははるかに新しいようだ。
 我々のキャビンは4人用一等洋室。2段ベットが二つのほか、3畳程度の広さでカーペット敷きのスペースがある。セットされている内容はBHLとほぼ同じであるが、ここのTVにはビデオデッキが付いていた。ようやく家から持ってきたビデオの出番である。おかげで子供達も退屈せずにすんだ。

 10:45 15分遅れで出港。晴天なので実に景色がよい。船首側ラウンジで、妻と二人ただ外を眺めているだけなのだが飽きないのである。昼食は買っておいたカップ麺で済ませることにした。12:30 積丹半島沖、12:55 神威岬沖通過。

 13:00 船に入ってすぐ予約しておいた卓球である。ピンポンが初めての子供達も楽しそうだ。事前情報どおり私が予約した後、間もなく予約は夜まで一杯になった。
 15:25 茂津田岬を左手、16:30 奥尻島を右手に見て通過。

 17:00 新日本海フェリーのレストランの価格は良心的だと聞く。混雑を嫌って、早めの夕食をとることにする。またしても満腹だ。
19:00 洋上に沈みゆく日没を眺める。夕焼けがみごとである。

 入浴を済ませて、23:00 就寝。キャビンの冷房は入れると寒いが消すと暑い。これはホテルなどと同じか。

夜の気温:不明。
本日のビール消費量 350ml×6本。
本日の心残り:デッキでジャグジーバス

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2000.08.12

2000【目指せ北の大地・北海道】9 小樽へ

9日目 8/12(土) 晴れ~快晴 朝の気温 18゚C

 06:00 起床。空にはすこし雲が残っていたが、すぐにも晴れそうな感じだ、と思っているうちに晴れてきた。撤収を前に晴れてくれるとテントやタープが乾いてくれるのでありがたい。
 朝食は、昨日の手作りバターでトーストである。なかなか美味いものだ。

 07:00頃から撤収を開始して、終了したのが11:00過ぎである。いつものことではあるが、我が家の撤収は3時間かかるのだ。大汗をかいていたので私だけシャワーを浴びて 11:30に 出発である。

 途中、旭川のホクレンショップに再度立ち寄ることにする。北海道も今日の小樽で最後、明日はフェリーである。その後お世話になる信州の妻の実家に、お土産代わりの「かねひろのヂンギスカン」を買って行こうというのである。
 他に炭屋の「とんとろ」や「塩ホルモン」なども併せて買い足した。

 道央道の深川ICに向かう途中のセイコマートでは、板氷と、関東では非常に入手しにくい着火剤の「ベスター」を調達して小樽を目指すことにする。

 途中、砂川SAで今朝のうちに作っておいたお弁当を食べて、以降はノンストップだ。

小樽
 予約しておいた小樽の「民宿若葉荘」に着いたのは 15:00ちょうど。この日の泊りを民宿としたのは、翌日のフェリーが早いため、キャンプ場泊だと撤収が間に合わないからである。

 チェックイン後、まずは明日の新潟~安曇野までの走行距離を考えホクレンのSSで給油。上陸後最初に寄った帯広のSSでいきなり1セット貰えたのと、常に40L以上の給油量になるようにしてきたのとで、「ZIGZAG」は、全種類2セットが揃ったことになる。

 一旦、宿に戻ってクルマを置き、市内散策にと出かけることにする。まずはJR小樽駅でスタンプを見つけて娘のノートに押印である。
 その後、運河沿いの倉庫街へと向かって、土産物店でお土産とスタンプを物色。倉庫街の開けた場所へ行くと、ジャズフェスティバル?のリハかなんかをやっている。本格的な凄い音を出しているなぁと思って見ると、そりゃそうだ「ピアノ:山下洋輔」と書いてあるではありませんか。
 思わず立ち止まるのだが、子供達には馬の耳に念仏。本当は私の耳にもだが、ジャズよりアイスクリームだ。

一心太助
 市内をブラブラしつつ、18:00 に予約しておいた「一心太助」で夕食である。
 メニューは今朝10時過ぎに電話して注文しておいたものだ。刺し身は、ウニ、ホッキ、シメサバ、カニの剥き身、イカ、ボタンエビとあるもの全部。
 焼き物は、ツブ貝にししゃも。他にその場で追加注文したのは、ほや酢、鮭茶漬け、御飯、ビール、ジュースなど。どれもこれも美味い。それに一人前づつの量が多いのだ。鮭茶漬けなどは大きなどんぶりに大きな切り身の鮭がどんと乗っている。子供の御飯代りにと二つも頼んだのが大失敗であった。
 残しては申し訳ないと頑張ったが、何といわれようともう食べきれない。満腹なのである。妻は、いくら丼がないのが心残りだったようだが、季節ではないので、一心太助では扱わないのだそうである。これら全部で 9,800円。激安とは聞いていたが驚きの値段である。

小樽夜景
満腹を抱えながら、駅まで戻って天狗山往復のシャトルバスを待った。ロープウェイで山頂まで行き、小樽の夜景を見ることにしたのだ。幸い天気も良く夜景も堪能することができた。子供はスタンプを見つけて押すことができた。

宿に戻り、入浴を済ませて就寝。皆さすがに疲れているようだ。

夜の気温:不明。体感的には22~23゚C か。
本日のビール消費量 350ml×5本。
本日の妻の心残り:いくら丼

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2000.08.11

2000【目指せ北の大地・北海道】8 富良野・美瑛

8日目 8/11(金) 雨~晴れ・時々曇り 朝の気温 21゚C

 雨がテントを叩く音で目が覚めた。タープに水が溜まるのが心配で 05:20に起床。案の定、若干の水溜まりができていた。雨脚は強くなったり弱くなったりである。風もある。天気予報によると雨は午後には上がるという。
 今日は美瑛・富良野観光の日である。朝食後、STとタープを張り綱で補強し、更に雨水の通り道を確保した上で 07:50 出発した。

美瑛・富良野
 最初にJR美瑛駅で、記念スタンプ。ここまで、わずか30分。やはり東神楽のキャンプ場は、美瑛・富良野の観光拠点に好都合である。大雨の中「三愛の丘」で写真を撮った後、富良野の「ファーム富田」「ラベンダー園」に立ち寄る。
 ラベンダーはほぼ終わってしまっているのであろろう。遅咲きと思われるものがわずかに残っているだけであった。09:00 過ぎである。雨は小降りとなり、ところどころ青空も見え始めた。

 

富良野チーズ工房・バター手作り体験
 3週間程前に予約した時は、午後に手作り体験を予定していたのだが、雨でもあり、9時の開館時間に合わせて電話を入れ 10:30からのコースに変更して貰った。チーズ工房自体は、知床で会った五九郎さんからも聞いていたとおり、だからどうというほどのものでもなかったが、この「バター作り体験」は子供達にとって、とても楽しかったようだ。

 牛乳と生クリームの入ったビンをただひたすら振るだけなのだが、出来上がったバターを容器に詰め、自作のラベルを貼り付けると自分だけのバターの完成である。子供達にとっては、バターばかりでなく、思い出という宝物が完成した。

 外に出ると、雨は完全に上がってほぼ快晴である。

美瑛「洋食屋・純平」
 美瑛に戻り昼食をとることにした。目指す店は、たくぇさんから事前情報を得ていた「洋食屋・純平」である。店に着いたのが 12:15。ちょうど昼食時間で混雑しているかと思ったが、幸いなことにすいていた。名物のエビフライをメインに家族それぞれで注文したが、メンチカツにしてもチキンソテーにしても、どれもこれも美味しかった。ここでは、しっかりと箸袋を貰ってきた。

 ケンメリの木、ゼルブの丘などに寄りながら、再び旭川のホクレンショップで買出しである。
朝のうち風雨が一時的に強まったので若干心配であったが、キャンプ場に戻ってみると、サイトは無事であった。

 今日は、北海道のキャンプ場で過ごす最後の日である。サイトで子供達とキャッチボールなどで遊び、ゆっくり過ごす。再び「森の湯」でノンビリである。
 「とんとろ」「しまえび」「ホタテ」「牛タン」などの焼き物で夕食にした。子供達とトランプで遊ぶ。24:00 就寝。

夜の気温:18゚C
本日のビール消費量 350ml×6本。
本日の心残り:ラベンダー

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2000.08.10

2000【目指せ北の大地・北海道】7 旭川へ

7日目 8/10(木) 晴れ 朝の気温 20゚C

 05:15 起床。今日は旭川の南東、東神楽までのロングドライブ・デーである。ウトロから斜里・網走・北見・層雲峡・旭川を経て目的地のひがしかぐら森林公園ACまで、走行予定距離は 312km。
 ロングドライブと割り切ってはいるが、少しでも多くのポイントを見たいと考えると、早めの行動が必要になる。途中、寄るべき観光地には事欠かないのだ。

オシンコシンの滝
06:50 朝食をとって早々に撤収を済ませると、しれとこ自然村を出発。天気は快晴である。20分後最初のポイント「オシンコシンの滝」をTN兄の推薦どおり上下から攻略。滝はやはり下から見上げたほうが、迫力があるようだ。記念撮影を済ませて、あわただしくクルマに乗り込む。

 

小清水原生花園「真っすぐな線路・道」
 知床半島を後にし、斜里町から小清水原生花園へ。ここは、まっすぐな国道の横に、更にまっすぐな釧網本線が走っている。TN兄によると、ここは有名な撮影ポイントだという。

 08:00過ぎという早い時間のせいで まだガラガラのパーキングにクルマをおいて、原生花園駅の線路上に立ってみる。見事なまでにまっすぐである。網走方面に向かって立つと、右手はオホーツク海、左手は涛沸(トウフツ)湖がいずれも原生花園越しに広がって見える。

 空の抜けるような蒼さと、海と湖の青さ、原生花園の緑とのコントラストの中で、平行なはずの線路が徐々に幅を狭めていき、はるか彼方で消失している。バニシング・ポイント。そんな言葉が浮かんだ、日本の中で、こんな光景が見られようとは思ってもいなかったのだ。

 記念撮影。早い時間で正解である。もう少し遅い時間だと観光客が入れ代わり立ち代わりの記念撮影で、焦死点どころではなかったのであろう。原生花園駅で記念スタンプを見つけた。

網走通過
 09:00 網走市内へ入る。時間が許せば、モヨロ貝塚や網走監獄など、寄ってみたいところはいくつもあるのだが、時間が足りない。もったいないと思いながらも、ただただ通過することにする。FCAMP MES#17で 教えて貰った 激安のスーパー「三和」を偶然発見したが、まだ 09:30、店は開いていない。網走湖を左手に見ながら、南下する。

北見アルペン
 端野~北見間の国道がノロノロでタイムロスしてしまったが、道沿いにアルペンを発見。ちょうど 10:00の開店時間だ、立ち寄ることにする。前夜までに東京から持ってきたガソリンが底をついていたのと、木炭を再調達しておきたかったからだ。交換用のホヤは在庫がなかった。

層雲峡
 11:30 小函の駐車場にクルマをおいて、「流星の滝」と「銀河の滝」の前で記念撮影だけ。なるほどと思わせる景色。他にも見るべき あるいは 行くべきポイントがいくつもあるのは知っているが、今日はテント泊、設営を少しでも早く済ませてノンビリしたいために、先を急ぐことにした。

旭川ラーメン「よし乃」
上川を過ぎて R39を更に行くと、右手に たくぇさん情報を み山さんがわざわざ電話で伝えてくれた「よし乃」があった。12:30 ちょうど子供達からも、お腹が空いたという声が上がりはじめたところだ。私と妻が味噌、長女が塩、次女がいつもの醤油を注文して満腹で店を出た。

旭川
 14:00 ショッピングセンター・パワーズ。有名なラーメン村があるところだ。残念ながら主たる目的の生鮮系を扱っている店は休みである。他のスーパーを探すことにする。ラーメン村の方はといえば、昼食直後であるので、さすがにその気にならず、お店を見て廻っただけである。
 この中にスポーツショップがあった。アウトドア用品もかなり揃っている。

 はたしてハーフフロストのホヤなどがあるだろうかと見てみたら、運良く一つだけあった。しかも 1,100円と東京で買うよりも安い。即買いである。

 市内から東神楽方向へ向かう途中で「ホクレンショップ」を発見。「かねひろのヂンギスカン」「炭屋のトントロ」他、食材・ビールの買出しを済ませた。

ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場・フローレ
 15:15 管理棟でチェックイン。昨年できたばかりのキャンプ場だそうだか、素晴らしい。全て区画サイトなのだが、まずはその広さに驚く。我々のサイトは、かど地であったせいか、ざっと 20m*20m は あろうかという広さである。

 更に、AC電源にシンク付き水道がついている。サイトに水道と流しがあるというのは、なんと便利なことか。これで 4,000円/泊は、北海道では高いのかも知れないが、関東のオートキャンプ場の感覚からすると非常に安いものに感じてしまう。

 今回は、スコーリア+レクタンタープ+98STという縦に長い連結にしたが、まだまだサイトに余裕がある。水道を覆うように大型のタープを建てるスペースさえあるのだ。

 また駐車スペースは完全にトレーラーを意識して作られているようで、どのサイトもゆうに2台分の奥行きがある。管理棟のシャワールームやランドリーも覗いてみたが、これもまた素晴らしい。

 いわゆる至れり尽くせり型の高規格オートキャンプ場である。前日までいた「しれとこ自然村」とは比ぶべくもない。我が家が軟弱ファミリーキャンパーであるのを再認識させられたようなものである。

森の湯・花神楽
 キャンプ場隣接の「森の湯」で入浴。この7月にオープンしたばかりの宿泊施設(ホテル)付き温泉で、新しい上に脱衣所にしても風呂場にしても広い。
 非常に立派な施設である。サウナ・露天風呂などを堪能することができた。実にいい湯であった。普段は温泉などに興味を示さない長女も珍しく気に入ったようである。600円/大人、300円/子供。

 夕食は、東京から持っていった使い捨て鍋で「かねひろのヂンギスカン」を食すことにした。広いサイトで食べるヂンギスカンは美味い。自然とビールも進むというものである。この時間の気温は19゚C。やや肌寒いといった程度であろうか。そういえば、このキャンプ場は、虫も蚊もいない。子供達と約束のトランプなどをして、しばらく一人で BUSHMILLS を飲る。24:00頃 就寝。

夜の気温:19゚C
本日のビール消費量 350ml×6本。BUSHMILLS 適量
本日の心残り:見れなかったところ・・・沢山ある。

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2000.08.09

2000【目指せ北の大地・北海道】6 カムイワッカ湯の滝登り

6日目 8/09(水) 曇り~晴れ 朝の気温 19゚C

 05:45 起床。昨夜早く寝たので早起きである。昨日の残り物のカレーと御飯で朝食にする。カレーはこれが便利なところでもある。子供達はトーストだ。
 昼食用にタラコのおにぎりを作っておく。今日は、知床観光汽船とカムイワッカ湯の滝、知床五湖と予定が一杯である。昼食はカムイワッカあたりで取ることになろう。そのためのお弁当である。曇り空だったが、そうこうしているうちに晴れてきた。

知床観光汽船
 07:30 出発。一日を有効に使うため 08:15発の朝一便に乗船することにした。この朝一便は、海が荒れていることが多いため、コースが短縮されることが多いという。この日も硫黄山までではなく水晶岬折返し1時間のコースとなってしまった。料金は若干安くなって、大人 2,700円が 2,300円。駐車場へと向か時、RV-BOX三連装のステップワゴンを発見。前後に「きゃんすて」大が貼ってある。五九郎さんに違いない。一緒の船のようだ。

 時間どおり出港。カモメのエサ用のカッパえびせんを買っておいた。カモメ達は、船の後をついてきて、我々が投げるカッパえびせんを上手にキャッチしていく。手に持っていても臆することなく一瞬のうちに咥えていくのだ。ちょっとしたカモメショーである。知床半島の断崖も見物である。

 乙女の涙・フレペの滝など見ながら、あっというまに折返し、ショータイムも終わりとなった。また、ここへ来る機会があるならば、半島の先端までのコースを行ってみたいものである。
 下船後、五九郎さんと瞬間オフ。手短に情報交換を済ませ、記念撮影。

カムイワッカ湯の滝
10:00 一旦キャンプ場へ戻り、カムイワッカへ行く準備である。水着に着替え、お弁当とビールをクーラーバッグに、着替えをデイパックに詰め込んで、いざ出発。

 

10:40 知床自然センター臨時駐車場から、シャトルバスでカムイワッカへ。バスの中で湯の滝への沢登りが簡単ではないこと、その危険性をさんざん聞かされるが、ひるまない。この日のためにわざわざ次女と妻にスポーツサンダルを買い与えたのだ。

 湯の滝目指し、沢登りを開始、正直これほど凄いとは思わなかった。硫黄分の強い酸性のお湯が沢を流れているのだ。実に滑りやすいし、まさに絶壁に見えるところを何個所も登っていかねばならない。小3の次女も怖い怖いと言いながらも元気に登ってくる。約20分のアタックのすえ、ようやく目指す「湯」についた。

 早速、入浴。強い酸性の湯のせいか、入ると肌がピリピリする。虫刺されあとや、日焼けあと、ちょっとした傷あとなどがあるところがしみるらしいのだ。目に入っても同じである。湯に浸かっていると、上から落ちてくるしぶきが目に入るがこれがまたピリピリとしみるのだ。ここまで登ってきた挙げ句、水着を持って来なかった人は残念そうである。

ビール・昼食
 苦労して持ってきたビールを飲る。美味い。他にビールを持ち込んだ人間などはいないようだ。周囲の恨めし気な視線を受けながら、湯の中でビールを持っての記念写真である。

 しばらく湯に浸かったあと、昼食にする。今朝作っておいたおにぎりの他にイワタニのJrバーナーを取り出して、お湯を沸かしカップ麺である。水だって重い思いをしてわざわざ持ってきたのだ。

 昼食後、沢を下ることにする。下りの方が登りよりはるかに危険だ。何度かずるずると滑り落ちて、肝を冷やしながらも、家族全員なんとか無傷で降りきった。着替える場所が無いので、バス停のすぐ横で、素早く着替えを済ませて再びシャトルバスで知床五湖へと向かう。

 バスの中で気がついたことがある。指紋が無くなっているのだ。強い酸性のため足の裏などの角質層が溶け出し滑りやすくなるので、かかとの押えが効くタイプの靴でないと登れないとは言っていたが、うかつにも手の指紋もなくなるとは思わなかった。

知床五湖
 13:30 五湖駐車場でバスを降り、五湖散策へと向かう。運良く熊は出没していないらしく五湖全部を廻れる状況だったのだが、子供達がグズるのと時間が押しているのとで、一湖・二湖だけの散策となってしまった。

 五湖駐車場の売店と知床自然センターで、スタンプを見つけて押印し、ウトロまで戻ることにした。郵便局で旅程後半の軍資金をおろすためと、知床観光汽船でスタンプを押し忘れたからである。ついでにAコープで買出しを済ませることにした。

 今夜のメニューは、冷や麦と焼き肉、釧路で買っておいた ほっけ である。このキャンプ場では、すぐそばで採れるというキノコをただで分けてくれるのだが、味も香りも殆どなかった。ミソ汁の具には良いようである。

 明朝はまた移動日で朝が早い。必要なものだけを残して、荷物の大半はクルマに積み込むことにする。入浴を済ませて、就寝。ほんとに風呂は凄く良い。

夜の気温:18゚C
本日のビール消費量 350ml×6本。
本日の心残り:三湖・四湖・五湖、硫黄山沖

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2000.08.08

2000【目指せ北の大地・北海道】5 知床へ

5日目 8/08(火) 曇り~雨~曇り 朝の気温 21゚C

06:00 起床。曇りである。幸い天気予報ははずれてくれているようだ。STを残し、雨中でも撤収しやすいようにとしたものの、降られないにこしたことはない。知床半島への移動日なので少しでも早く撤収しようと、昨日のうちに家内がサンドイッチとおにぎりを作ってくれている。早く撤収すれば、それだけ立ち寄れる場所を増やせると考えたからなのだが、なかなかうまくはいかないものだ。

多和平
09:45 ようやく出発。今にも降り出しそうな空模様である。この時点でまだ未練たらたらであった摩周湖は完全にあきらめ、多和平を目指すことにする。
10:30 360度の大パノラマ。絶景である。曇りでなければ、もっとすばらしい景色に出会えたはずだ。天気が恨めしく感じる。本日の走行予定距離は約200km。記念写真を撮って 早々に多和平を後にした。何しろ先はまだ長いのだ。

中標津~標津サーモンパーク
 多和平を出ると間もなく雨になった。摩周は間違いなく霧で見られなかっただろうと決めつけて、アップダウンのある直線道路をヒタスラ走る。MAKU師匠のアドバイスどおり、中標津では買出しのため旧道側を通ることにした。
 ほどなくスーパーが2店。まったくMAKUさん情報どおり。直線道路だけでなく、これにもまた驚きである。1店目は通り過ぎてしまったので、長崎屋の方で買出しを済ませることにした。

 直線路のR272から標津市内へ入り海沿いのR244を左折したが、海側を見てもすぐそばに見えるはずの国後島が雨のせいで見えない。ここらで国後島を正面にみながら海に向かって「北方領土を返せ~っ!」と叫ぶはずだったのである。目標が見えないのでは興醒めだ。

 標津サーモンパークについたのは 01:30頃。予定より遅れ気味の到着であるが、食堂の方は空きはじめていて、かえって良かったようだ。妻は「カニ雑炊」、長女は「冷やし中華」、次女はいつもの「ラーメン」である。私はせっかくだから「鮭定食」にした。どうも要領が悪いらしく、注文したメニューが出てくるのが遅い。空きっ腹である。イライラし始めたところへ、鮭定食他が到着。
 鮭定食は、鮭の切り身に鮭のおすまし、鮭のルイベ、刺し身と鮭づくしである。空きっ腹かどうかに関わらず、味の方はなかなか良かった。

 帰りがけ、科学館の方でスタンプを押しがてら「呼び戻そう北方領土」という名簿に家族全員で署名した。海に向かって叫ぶ代りである。

羅臼~ウトロ
 15:00 単調な運転に眠気を誘われる。余りの眠さに予定外だが「羅臼・道の駅」で小休止。雨はやんで曇り空である。昆布茶の試飲があった。美味かったので現物を買うことにした。子供達はクルマの中で熟睡している。

 15:30 熊の湯
 隙あらばザンブとばかり入浴と思ったが、思いのほか混んでいる。時間が押していることもあって、記念写真を撮るだけにとどめてウトロ
を目指すことにした。知床峠。あいにくここも霧で何もみえない。ついに北方領土を見ることなく終わってしまった。

しれとこ自然村
 16:15 チェックイン。正直な印象を書いておくことにする。狭い。混んでいるため、余計そう感じる。時期的に仕方ないことではあるし、ひらがさんからの携帯で事前情報も得ていたのだが、バンガローは予約済でもあり何の問題もないだろうと考えていた。が、いざ来てみると難民キャンプ状態だ。

 予約していた7人用バンガローは、普通の高さのバンガローを真ん中で2段にしただけのもので、確かに7人寝ることは可能だろうが、中腰になるのがやっとで窮屈で仕方がない。また照明はあるのにコンセントがない。どういうことだ。デジカメの充電をしたかったが、それも適わない。
 バンガローから「管理棟 兼 炊事棟 兼 トイレ棟 兼 温泉」までが遠く、しかも通路は土のため、それまでの雨でグチャグチャであった。「北海道キャンピングガイド」に載っていたバンガローの写真に騙されたように感じてしまう。
 トイレは外に一つと、管理棟というか温泉の建物の中に一つの計2つ。コインランドリーは完備となっているが6台中4台が故障中。更に、乾燥機はガスではないらしく、いくら回しても乾かない。随分お金がかかったようだ。
 バンガロー前もフリーサイトになっているので、先着組に張られてしまったテントやタープのため、こちらが炊事場用にタープ または STを建てようにも、全くスペースがないのだ。ちなみに翌日は「まだ客を入れるのか」という状態にも関わらず更に客が入り、まさに難民キャンプだ。秩序のないフリーサイトに張られたテントやタープの引き綱で、サイトは歩ける状態でさえなくなってしまった。

 このキャンプ場で、唯一良いのは温泉「村の湯」で、これだけはなかなか良かった。但し親子4人で2000円というのは、何回でも入れるといっても、あまりにも高いと感じざるをえない。
 もう一つ良いところがあった。ここには虫がいないことである。達古武ではさんざん虫に悩まされたので、これだけはありがたかった。
このキャンプ場は、混雑する時期にくるべきところではない。空いている時であるならば、ガイド誌に載っているような環境で広くサイトを使って快適に過ごせるのであろう。

知床ミニミニオフ成立せず
 サイトがこんな状態なので、ここで予定されていた、ひらがさん、ともみんさん、五九郎さんとの「ミニミニオフ」もお流れとなってしまった。
 携帯電話で連絡を取り合ったが、ひらがさんは、ここの混雑を見て国設知床野営場へ。五九郎さんは、連日雨に祟られ、雨中の設営・撤収を繰り返したため、気力も萎え、今日は民宿を取ることにしたという。
 食事後、国設のひらがさんのところには、ご挨拶に行こうと思っていたが、こちらも疲れがあって断念した。いま一つの理由は、一度クルマを出してしまうと、二度とバンガローのそばにはクルマを置けないのではないかという心配があったからである。それほどこのキャンプ場は混雑していた。

夕食(厚岸のカキ)
 バンガロー前にイスとテーブルだけをなんとか出して、夕食の準備である。幸い雨は完全にあがり快方に向かっているようなので、これだけでもよしとしよう。

 さて、夕食はカレーライスである。フィールドで食べるカレーはいつだって美味しいのであるが、今日のハイライトは二日前に厚岸で買っておいたカキである。カキと一緒に 250円で買っておいた殻開け用ナイフと、おじさんに開け方を習っていたお陰で、難しそうにみえた殻開けも割りとすんなりといった。

 コツがわかると後は楽なものだ。身がギッシリ詰まったカキに、最初はレモン汁だけで食べてみる。絶品である。続いてレモン汁と醤油を少々かけて、次はポン酢でと食べ分けてみる。どれもこれも、とろけそうなくらい美味い。

 見た目が嫌いだという娘達にも一つづつ食べさせ、残りは生カキはあまり好きではなかったはずの妻と二人で舌鼓を打ちながら等分した。足りない。こんなことならもっともっと買っておけば良かった。1個たったの80円だったのだから。

 摩周湖・屈斜路湖 それに 阿寒湖を飛ばしてでも、厚岸にこだわって良かったと、心底思った瞬間である。マリモは食べられはしないのだから。

21:00 上陸から数えて4日目、疲れがたまってきているようだ。早めの就寝である。

夜の気温:19゚C
本日のビール消費量 350ml×4本。
本日の心残り:摩周湖、国後島、熊の湯、知床峠

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2000.08.07

2000【目指せ北の大地・北海道】4 釧路川下り

4日目 8/07(月) 快晴 朝晩の気温、20~22゚C

カヌーで釧路川下り(塘路湖~細岡カヌーポート)
 06:00過ぎに 起床。今日は待望の川下りの日である。予定では、塘路湖までクルマで行き、塘路湖~細岡カヌーポートまでの釧路川をカヌーで下る。細岡からはノロッコ号で釧路まで行き、市内観光をした上で再びノロッコ号で塘路まで戻ろうというものである。

 だが、テントから出てみると、残念ながら曇り、というよりも霧がかかって若干の霧雨である。これはダメかなと悲観的になりながらも朝食を採って出発の準備を続ける。そうこうしているうちに霧が晴れてきた。天候を日和見していたせいで、若干予定より遅れたが、08:50頃 塘路湖へ着いたとたんに快晴である。よほど普段の行いが良いのであろう、これ以上は望めないというくらいのドピーカンだ。

 「レイクサイドとうろ」のカヌーステーションへ車を乗り入れて、「ここからカヌーを降ろしていいか」と聞くとOKという。更に駐車場に車を置くことの許可を貰い、リバーツーリングの開始時間を聞いた。リバーツーリングは事前に調べたとおり 09:30からであった。「ツアーの後ろについて行っても良いか」と聞くと、これもOKだという。

 よしよしと思いながら、カヌーの組立てにかかる。ほどなく組立ても終わりPFDを装着。スタン側のデッキ下に浮力体どころか、持ち運び用のキャリアカートとバッグ類を収納して準備完了である。

 リバーツーリングのお客さんも続々と集まってきているので、バウに家内、スタンに私、間に娘二人を乗せ、ツアー開始前に湖に出て待っていることにした。

ガイドのおじさん
 ところが、すぐにツアーが始まる気配がない。しばらく湖面で遊んでいると別の方向からガイド風のおじさん1人と父子2人を乗せたカヌーが一艘近づいてくる。
 「こんにちは~」と挨拶をして「どちらまでですか?」と聞くと、スタンに乗るガイドのおじさんが「お客さんを乗せて細岡まで下るところだ」という。
 ここぞとばかり「後ろにくっついて行っていいですか?」と聞くと「どうぞ」と言ってくれた。実にラッキーである。ちょっと漕いでついていくと、こっちがドシロートなのがすぐにバレたようだ。「ゆっくり下るから、慌てなくていいよ」と言ってくれる。

 おじさんは我々の方を気にしながら先導してくれる。まさに水先案内である。更に「あそこにカワセミがいる」とか、水草の名前を
教えてくれたりで、自分の艇のお客さんにだけでなく我々にも聞こえるように観光ガイドまでしてくれるのだ。その上、カヌー用にと私が持ってきた「写ルンです」でもって写真をとってくれたりして、無料でガイドを徴発したも同然になってしまった。

 川下りの方は、塘路湖から国道の橋をくぐって、流れの殆どないアレキナイ川をまずはゆっくりと下る。我がガイド氏によると、この川は釧路川が増水すると逆流することもあるのだそうだ。

 我々にとっては、この釧路川本流までの30分程の行程がちょうどよい練習になって、舵取りも安定してきた。湖という静水 且つ 広いところで漕ぐのと違い、あるかないかの流れでも川幅が狭く蛇行するこのアレキナイ川で、真っ直ぐ進むのは思ったほど簡単ではなかった。初心者特有のジグザグ走航をさんざん繰り返した挙げ句、なんとか思った方向に真っ直ぐ進むようになってきた。

 アレキナイと釧路川本流との合流。以前MAKUさんが書いてくれたとおり、左手には鉄板の護岸が見える。ガイド氏も、我々に向かって「ここでは左側をメインに漕いで下さい」と言う。内心ではひどく緊張していたのだが、実にあっさり唯一の難所をクリア というか 本流に入ることができた。
 以降は、リバーツーリングのカヌーや、ラフティングなどに使いそうなインフレーターボートに何度も抜かれながら、先行するガイド艇についてゆっくりと下った。

 途中では知る人ぞ知るという、入り江で一休み。行くとそれらしい雰囲気のカヌーイストがやはり小休止していた。この塘路・細岡間は、ずっと国立公園内のため上陸していい地点は一個所もないのだそうだ。そのためパドルを上げて休めるこのような入り江は貴重なのだとか。

約2時間半後の11:10 細岡カヌーポート着。
 このカヌーポートを見逃してしまったらどうしようと思っていたのだが、ガイド艇がいることと、前日の下見のお陰で見誤りようもなく、すんなり着岸できた。ツアーのリジット艇はスロープへドンと乗り上げて着岸するが、こちらは借り物のファルト。キールをこすりたくなかったので、脇の桟橋の方へ着岸した。

 ここでも、先ほどのおじさんが下船を助けてくれた。何から何までお世話になってしまった。聞くとシラルトロ湖畔で「ロッジ・シラルトロ」をやっているという。実に親切なおじさんであった。お礼の言葉を沢山並べて感謝の意を表したのは言うまでもない。このおじさんに撮ってもらった釧路川下りの写真は家族の宝物になりそうである。

 とにかくも、全国カヌーイストの聖地というか、憧れの釧路川をほんの一部、最も簡単な区間とはいえ自力で下ってしまったのだ。家族4人大満足の川下りとなった。

細岡~釧路(ノロッコ3号)
 カヌーポートでカヌーを乾かして畳んだあと、積んできたキャリアカートに今度はカヌーを括り付けて、徒歩でもわずか5分のJR細岡駅へ。12:23 の釧路行きノロッコ号に乗るのだ。細岡~釧路湿原間は混んでいて座れなかったが、釧路湿原駅で細岡展望台へ行くのであろう、多くの人が降りたので、ちょうど湿原側に座ることができた。

 キャリアに括り付けたカヌーは、重さ20kg弱、大きさは大人の胴体ほどもあるであろうか、乗車口の近くにあったスペースに
そのまま立てかけて置くことができた。うまくいったものである。

 12:45 釧路駅着。再び和商市場へ。事前に調べておいた宅急便の営業所が、この和商市場内にあるのだ。カヌーはキャリアがあるので重くないし、駅からは徒歩数分である。クロネコやまとでカヌーをキャリアごと東京へ送り返す手配を済ませる。到着日も指定して 2,100円也。これで手ブラで夕食の買出しに取り掛かかれると考えると安いものである。

 隣接する朝市の方も覗きながら、買出しを済ませて、再び 14:52発のノロッコ6号へ。短い釧路滞在時間を有効に使うために、今回は指定席をとってある。その差は4人で 約1,000円。

釧路~塘路(ノロッコ6号)
 今回も湿原側に座り、ノンビリ車窓から湿原を眺めながらのビールである。先ほど下ったばかりの釧路川が眼下に見える。「ほら、あの倒木。右側を通ったの覚えてる?」などという会話を交わしながら見て過ぎる景観というのも良いものだ。15:40 塘路着。駅からクルマをおいた「レイクサイド塘路」までは徒歩15分。釧路でカヌーを送り返しているので身軽なものである。

16:30 達古武AC着。
 今夜から雨だと言うので、翌日の撤収を考えタープを畳んでおくことにする。

★ハプニング
 誤ってランタンを落としてホヤを割ってしまった。コールマンのアンレデッド2マントル。ランタン自体は、他にノーススターとパワーハウス2マントルを持ってきているので、どうにでもなるが、テーブル用にとハーフフロストのホヤに交換しておいたこのランタンは、目に優しく重宝していたのだ。どこかアウトドア・ショップを見つけらホヤを買うことにする。

 今夜の食事は、和商市場で仕込んだ 塩漬けいくらによる いくら丼と、またまた刺し身定食の他、ししゃも に ほっけの塩焼きという超豪華版である。長女も次女もは新サンマの刺し身がよほど気に入ったようだ。いくら丼も美味しそうに食べたが、こちらもよく食べる。
 シャワーを浴びた後、ビールをやって満足感に浸りながら、就寝。

本日のビール消費量 350ml×8本。
本日の心残り:「くるりん」に乗ってMOOに行けなかった

☆★ありがとう「北の大地」北海道 ...BUSHMILLS from Nakano Tokyo★☆

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2000.08.06

2000【目指せ北の大地・北海道】3 達古武AC

FCAMPerと遭遇
 06:00 起床。夜半、テントを叩く雨音で何度か目を覚ます。大雨である。いつも愛用しているタープでも、こんな時のレクタンはどうにも心配が残るものだが、しっかりと雨水の通り道は確保してあるはずと、見回りもせずに朝まで寝続けることに決めた。
 ここはカラスが多く鳴き声で起こされるという書込みを読んでいたが、そのとおり、実際すぐ裏手の山がカラス山になっているようで、やかましい。
 朝食は簡単にインスタントラーメンで済ませて、場内を散策してみる。きゃんすてトレーラーを発見。クラウンという銘柄のトレーラーのようだ。すぐ前のフリーサイトにスノピのヘキサで陣取っていたそれらしき人に声をかけてみると、なまらerの いかソーメンさん と知れる。

 数日前からここに滞在しており今日移動するのだという。軽くご挨拶を交わしデジカメで記念写真などを撮る。もうしばらく奥へ行くと、ZILが停まっている。見ると、こちらにもきゃんすてだ。誰だか気になったが、まだ就寝中の様子。写真だけ撮って引き上げることにした。

厚岸のカキ、愛冠岬
 08:00 厚岸へ向けて出発。先達の FCAMPer情報で、厚岸のカキと厚岸駅前のカキ弁当は楽しみにしていたのだ。摩周湖・屈斜路湖を外すことはできても、この厚岸だけは外せないのだ。出発前から、かき、カキ、牡蠣@頭の中である。

 09:00 厚岸駅着。子供のノートに駅のスタンプの押印を済ませ、ここで目指すは、名物「カキ弁当」である。駅前を見渡すと「氏家待合所」と看板のあるプレハブ小屋があって「カキ弁当」と書いてある。早い時間だがちょうど出来たてがあるというので、1個 900円は高いなぁと思いつつもお昼のお弁当にと購入しておくことにする。

 厚岸大橋を渡る手前に「厚岸漁協直売所 A-ウロコ」はある。先達のレポートが頭から離れない私は、建物を見ただけで、パプロフの犬状態である。中に入ってまずは牡蠣の水槽の前に。事前情報どおり特大が@100円、大が @80円だ。生で食したいので牡蠣の開け方を教えてくれと言うと、実演して見せてくれた。

 大きいのは殻だけでなく中の身もである。殻いっぱいに身が詰まっている感じなのだ。それをその場で食べさせてくれた。何もつけずにそのまま食したのだが、甘露、甘露。実に美味い。ここ数日程度の気温なら常温でも一週間程度はもつという。その場で大10個を購入するこことにした。特大にしなかったのは、大でも充分大きいからである。

 すぐ横を見ると、サンマが並んでいる。1尾 480円とある。後刻判ったのだが、この直前に根室~厚岸に上がった今年最初の新サンマのようだ。聞いたところによると東京では、1尾 800円からの値がついていたそうだ。いくら割安と言っても、さんまに 480円も払う気にはなれない。

 諦めかけていると、少し離れたところに「キズあり」の表示をされた さんまが 3本で 400円で陳列されている。キズと言っても、水揚げ時に網でちょっと傷ついただけというもののようで、食すのになんの不都合もない。角型七輪の網の上で、煙をあげ香ばしいにおいのするサンマの姿が頭に浮かんだ。直ちに買いである。

愛冠岬
 せっかくなので、愛冠岬まで足を伸ばしてみることにする。駐車場から10分ほど歩くと、そこが愛冠岬だ。あいにく曇り空ではあるが周囲を見渡すことができた。
 キャンプ場へ戻りがてら、道の駅「厚岸グルメパーク・コンキリエ」に立ち寄る。風景には興味が湧かないようすの子供達に妻がソフトクリームを買ってあげている。

NOBBYさんに遭遇
12:00 達古武ACに帰着。我が家のサイトの前に今朝ほど見かけたZILが停まっている。クーラーボックスや2バーナーに貼付してある きゃんすて を見つけて、挨拶の名刺を置こうとしてくれていたところだそうだ。NOBBYさんであった。今日で達古武ACを引き払うそうだ。ご挨拶だけしてお見送りする。

カキ弁当
 厚岸駅前で買ってきた待望の「カキ弁当」である。食べてみた・・・迷ったが、しっかり書いておくことにする。「なぁ~んだ、こんなものか」が正直な感想だ。コンビニなら 500円以下、駅弁として何種類か並んでいたら誰も見向きもしないであろう色合い。甘露煮にしたような、あまりにも小さなカキは、たったの3つ乗っているだけで、他にはやはり小さなアサリがいくつかとツブ貝が一つにフキが3本。更に 900円という値段。・・・まさに目が点である。
 気を取り直して箸をつけてみる。不味くはないが美味くもない。前述のとおり拍子抜けなのである。私見ではあるが「厚岸駅前の氏家待合所のカキ弁当は、予算に余裕のある方だけどうぞ」とお薦めしよう。妻も子供達も不満気なようすだ。今時 3,600円もあったら、ファミレスあたりで家族でも結構なメニューを頼めるというものだ。

達古武湖(木道・カヌー)
 晴れてきた。管理棟でレンタサイクルを借りて木道へとでかける。JR細岡駅まで行ってみようと思ったのだ。もちろんタコ糸とサキイカを持ってだ。事前情報によると、駅まで行く途中の川でウチダザリガニという巨大なザリガニが釣れるという。更にこれを食すこともできるということだ。実際食すかどうかはともかくとして、釣ってみたいものだと思っていた。ところが、木道が途中で途切れている。工事中だ。ザリガニがいるという川までたどり着けない。朝までの雨で木道は濡れていて非常に滑り易く危険だ。

 子供達は何度となく転んでしまう。仕方なくザリガニ釣りも諦め、引き返して自転車を返すことにする。使用時間は1時間弱程度。2時間で、大人 600円、子供 300円の料金だった。高くついたものである。

 後になってわかったのだが、このザリガニは達古武湖のカヌーステーション脇でも釣れたようだ。日テレでやっている「MOGUMOGUコンボ」という番組で、達古武ACを舞台にしてロケが進められ、ザリガニの入れ食い状態を放送していた。

 余談だが、8/27と 9/3に放送されたこの番組では、この翌日まさに我々が下ろうとしていた塘路湖~細岡間の釧路川カヌー下りのほか、和商市場の勝手丼などの映像を流していた。ヒロミとこぶ平の他、釧路市内の小学生達が主役であるが、地元の子供達は、和商市場の勝手丼や釧路湿原になど行く機会はほとんどないようすであった。

 それはさておき。
 サイトでカヌーを組立てる。アミューズ・ファミリーというファルトボートを、友人から借りたものである。大人二人と子供二人なら大丈夫というファルホーク製の、その名のとおりファミリー向けのボートだ。組立てに要した時間約20分というのは、初心者にしてはまぁまぁの線であろうか。

 カヌーに興味を示さずお勉強の長女をSTに残し、妻と小3の次女を乗せて達古武カヌーステーションから湖へと漕ぎ出すことにした。私はわずかながら経験があるが、妻はカヌーに乗るのは今回が初めてだ。

 およそ30分。気持ちよく湖面を漕ぎまわる。湖という静水のせいか、妻もそれまで持っていた漠然とした不安感を払拭してくれたようだ。スタン側に乗った私もなんとなく舵取りができるようになった気がしてきた。

細岡展望台
 サイトでカヌーを乾かしておいて、クルマで細岡展望台(通称「大観望」)へ。なるほど結構な登りだ。自転車でトライしようなどと思わないで正解だったようだ。
 大観望。絵に描いたような というか 写真で見たような一大パノラマである。この雄大な景観は確かに一見の価値あり。人生観を変えるには至らなかったが、それでも悠久の時を感じさせる胸を打つ光景には違いない。
 帰路、左手に見えたのが「細岡カヌーポート」である。翌日の大計画のために下見しておくことにする。立派なカヌーポートだ。これなら見過ごすこともなく接岸できそうなあんばいである。

「憩の家・かや沼」温泉
 そのまま、「憩の家・かや沼」へ行くことにする。このキャンプ場の欠点は、風呂が無いことである。「かや沼」へ向かう途中、塘路湖を越えて視界が開けた瞬間、シラルトロが眼前に広がる。美しい。息を呑むほど美しい光景である。

 「かや沼」の入浴料は、大人 400円、子供 200円。なかなか良い温泉であった。
 とりわけ露天風呂のお湯が熱いのが良い。ゆっくり浸かって、手足を伸ばす。最高の気分である。

達古武ACと蚊、更にカラス
 サッパリして達古武AC着。ふとサイトを見ると、やられている。サイトの周りにカップ麺やお菓子の袋などが散乱している。カラスの仕業である。夜間は、キタキツネなどの小動物を警戒して食料は車に積んでいたのだが、昼間は油断していた。被害総額は約1,000円 といったところであろうか。

 サイトへ戻るといつもやるのが、ここで恒例になった虫除けスプレー。家族全員で肌が露出している部分に吹きかけておく。
このキャンプ場の数少ない欠点の一つは風呂が無いことのほかに、この時期虫が多いことである。虫除けスプレーを使っていても、子供達は蚊に相当やられたし、幸い叩き潰して被害は無かったが、ブヨと思われるのもいた。スクリーンテントが多いのも納得である。
 翌日の為にカヌーをバラしてクルマに積んでおく。

夕食
 角型七輪に炭を熾し、御飯を炊いて、中札内産「こにく」と厚岸の新さんまで夕食である。これがまた実に美味であった。
 こにくは、クレイジーソルトにガーリックを少々で塩焼きとした。プリプリのコリコリである。明らかに東京のそれとは違う食感と味だ。東京のは「こにく」ではなくて、余った肉を集めた「コマ肉」なのであろう。とにかく全くの別物であった。
 新サンマ。これは当然塩焼きである。美味い。新サンマを8月初旬に食すことができる幸せを噛み締めながらの舌鼓となった。

 横浜からだというお隣りのサイトも誘って、子供達向けに花火をやることにした。次いでマシュマロ焼き。マシュマロ焼きは初めてという、お隣りさんの子供達も楽しげだ。長女とは年齢が離れているが、次女には格好のお友達ができたようだ。夜遅くまで一緒に遊んでいた。

本日のビール消費量 350ml×8本。
本日の心残り:ザリガニ釣り

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2000.08.05

2000【目指せ北の大地・北海道】2上陸~釧路

★北の大地見ゆ
 04:00 起床。05:15が 苫小牧到着時間である。家族はまだ寝ているが、外の様子が気になるので、そっと甲板に出てみる。雨である。白みかけてはいるが霧が濃く何も見えない。
 04:30 船内アナウンス。05:00頃 外に出てみると雨の中、周りに大小の船舶と、港がおほろげに見えた。かすんではいるが、北の大地・北海道だ。苫小牧港の輪郭が見えてきた。静かに、そして、なぜか、ガッツポーズなのだ。

 05:45 下船。船倉で下船を待つ間、アイドリングのままでいるドライバーが多いのに驚かされる。クルマにたどり着くまでも空気が悪かったが、乗車後もクサクて窓を開けられない。

★苫小牧上陸
 上陸。旧式のカーナビが現在地を表示するのにしばらく時間がかかる。鵡川~二風谷~日高~帯広、順調である。

 予定時間どおり帯広着。途中、日高の道の駅でトイレ休憩と、帯広ICを降りて市内へと向かう途中のホクレンのSSで給油に停まった以外は、雨のせいもあってノンストップであった。天気さえ良ければ、記念写真くらいは撮っておきたい景観はいくらでもあったのであろうが、まったくあいにくの雨である。

 給油に寄ったこのSSでは、幸運なことにZIGZAG(北海道の道路地図詳細版)を一遍に3種類とも入手できた。

 不思議なことにこれまでの道中ずっと降り続いていた雨が、最初の目的地である帯広に入ると同時にやんだようだ。そう、ここではいくつか立ち寄るべきポイントがあるのだ。

★六花亭~ぱんちょう
 09:00 六花亭着。ちょうど開店時間である。ただで提供されているコーヒーを妻と二人で飲んでいると、前日釧路で過ごしてきたというライダー達と一緒になる。なんでも「さくさくパイ」というのが名物で、正味期限は当日限り、地方発送ができないために、ここ「六花亭」でしか食せないものなのだそうだ。
 1ケ100円。クルマに残った子供達も呼び寄せて、少しばかり早い「おやつタイム」となった。
 09:35 開店前であるので「ぱんちょう」で記念写真だけ撮っておくことにする。思ったよりずっと小さな店である。

★ちょんぱぱさんと瞬間オフ
 10:00 コープベルデ着。先に電話しておいた ちょんぱぱさんが 先着してくれている。はじめましてのご挨拶と記念写真の後、コープベルデを案内して貰う。念願の中札内産「こにく」をゲットすることができた。ついでに東川産の不洗米キララというのを買ってみる。キャンプで米を洗わずにすぐ炊けるというのは、ありがたいことだ。

 できることなら、ちょんぱぱさんにいろいろとお話を聞きたいが、先を急ぐ旅。早々にご挨拶をして帯広を後にした。休日なのにわざわざお出まし頂いた ちょんぱぱさんに 感謝である。
 この帯広では、駅へ寄って子供の日記帳にスタンプを押し忘れたのが、心残りとなった。

◆スケールについて考えてみた。
 上陸後ずっとカーナビを見て運転していると、ここまで苫小牧市内と帯広市内以外でのナビのスケールはずっと 1kmまたは 1.5kmを使っている。関東だと郊外や田舎でもせいぜい400mで見ているが、北海道は広い。慣れぬ土地、自車位置を確認する際には 5kmまで広げるのだ。スケールが大きいという言葉は、文字どおり、ここからきたものなのであろう。
 以降、市街地は、200m ~ 400m。他は、1km ~ 1.5kmのスケールで走ることになる。

★西庶路「紀文」
 12:30 西庶路の「ドライブイン紀文」着。ちょんぱぱさん と そーまさんに薦めて貰った店である。のれんに「名代 豚丼」。店の正面に「THE BUTADON」とある。食事を「ぱんちょう」でなく、ここにしたわけは、ドライブインであるから、豚丼以外のメニューもあるはずだということであった。大人の我々は名物の豚丼を食してみたいが、子供達はそうではない。長女は大好きな「カツ丼」、次女は同じく好物の「ラーメン」を注文。私も妻も「なるほど、これが豚丼か」と、関心しながら食べた。
 驚いたのは次女が頼んだラーメンである。いわゆるドライブインのラーメンであろうとタカを括っていたのだが、いざ食べてみると、驚きのスープ。豚骨系と思われるスープはきっちりダシが効いていて、麺はちぢれ麺。実になかなかのもの、私好みである。次女が文句を言うのも効かず、スープの殆どは私が飲んでしまった。

 店の前で記念撮影。御主人が出てきて撮ってくれた。店のご主人にも、ちょんぱぱさんにも、そーまさんにも感謝である。
 ここでも一つ忘れ物。旅先で入った飲食店では、必ず割り箸の入っていた紙袋を貰ってきて、後日写真と一緒にアルバムに貼っておくのだが、貰い損ねてしまったのだ。印象に残るお店だけに残念。

★釧路(和商市場)
 13:30 釧路和商市場着。本日の夕食の買出しである。色々物色した末、今日の夕食は「刺し身定食」とした。御飯と味噌汁だけ作ればいいので楽チンなのだ。

 千円で結構な盛り合わせと、他にお好みで新サンマの刺し身や甘エビなどを追加して購入。合計 2,200円で、夕食のオカズには豪勢な盛り合わせを揃えることができた。和商市場、見ているだけでも飽きない。

 どんぶり飯を持って、あれこれ注文している人達もいる。どんぶり飯だけを売っている店があり、好きな魚介類を好きな店で好きな量だけ買う。そして、それを食べる場所もある。
 なるほどこれが噂に聞く勝手丼かと納得した。西庶路で食事をしたばかりなので、心残りではあるが見送りである。

★達古武オートキャンプ場
 15:00 達古武AC着。前週末に発送しておいたカヌーは無事についていた。友人から借りた大切なカヌー。若干の心配もあったのだが、杞憂に終わったようだ。

 サイトは希望どおりの場所が貰えたし幸先が良い。このサイトは、真横に白いプレハブ小屋があるのが難点と言えば難点だが、管理棟にも炊事場にも近く、トイレとは程よい距離があるという好条件であった。サイトは少し盛り土をしたフラットなクレーの上に小砂利。広さはおよそ12×12mほどであろうか。更に隣りのサイトとの間にも少しではあるが距離もあり、一般的には充分の広さである。

 最初にスコーリア、次いでレクタンタープを張りおわった頃に、雨。雨中の設営とならずにすんだのは幸いであった。かろうじてセーフと行ったところか。当然、普段ならこれで設営のほとんどを終えたことになるのだが、今回は受験生である長女の勉強部屋用に、雨の合間を縫ってSTを建ててやることにした。
 雨の中で読み書きをするためには、ST用三種の神器の一つ、例のクリアウインドウが採光に役立った。

 何も北海道旅行に来てまで勉強させることはない、とも思うのだが、やはり毎日少しづつでもやっておいた方が良いようである。本人が望んだこととはいえ、小6、遊びたいさかり、できることなら伸び伸びと遊ばせてやりたいものなのではあるのだが。

 脱線した。
 テントに3.5*5mのタープ、さらに98ST。一区画にこれだけ建てられるのだから、やはりここのサイトは関東地区の区画よりは広めにできている。これで 1,500円/泊 とは関東の常識からすると驚きである。

 振り出した雨はどんどん激しくなっている。今日は疲れているので管理棟でシャワーを浴びるだけにして夕食にすることにした。先ほど和商市場で仕込んだ刺し身定食である。家族全員が舌鼓を打ちながらの食事となった。

 初めての不洗米である。慣れたサーマルクッカーで炊いたものだが、水が少なかったらしく、バサバサのご飯になってしまった。普段からあまりご飯を食べない娘達なので心配したのだが、よほど刺し身が美味しかったのか、この日ばかりは、ご飯も実によく食べた。これほど美味い食事をしたのは一体いつ以来であろうか。記憶にないほどである。

 夜になって雨脚は激しさを増し、時折土砂降りとなる。周りのタープ型STのいくつかでツブれているものがある。虫が多いせいか、このキャンプ場にはSTが多いようである。

 シェルター型でなく FCAMPerなりの温室化も施していないスクリーンテントは、思いのほか雨に弱い。メッシュに当った雨がさらに細かくなって飛散するので、STの中は霧を吹いたように濡れてしまうのだ。横風さえなければ雨天でも普通のタープの方がよほど過ごしやすい。

 夜が更けてきたこともあって、多くのSTの人たちはテントの中に避難してしまったようである。タープがツブれたサイトも、そのことを知ってか知らずか、テントから人が出てくるようすもない。

 家族は9時過ぎに就寝。子供達もさすがに疲れているらしく、すぐに寝ついたようだ。苫小牧上陸から、およそ 360km。7時間からクルマに乗っていたのだから無理もない。雨はその後、強くなったり弱くなったりを繰り返している。
 私はタープを叩く雨音をききながら、好物のアイリッシュウイスキー "BUSHMILLS (BLACK BUSH)"を一人チビチビ飲ることにした。ファイヤースタンドを持ってきているので、焚き火を眺めながらといきたいところだが、雨なのでそれも適わない。

 10:30頃だった。静かに飲んでいるとサイトを横切る影がある。ふと見ると濡れそぼったキタキツネがひょっこりとやってきた。
 指呼の距離、わずか1m半ほどであろうか。写真を撮ろうと思って腰を浮かせると逃げられてしまった。

11:30 就寝。気温20゚C。ラジオの天気予報によると、明日は午後から晴れるらしい。天候の回復に期待しつつ寝ることにする。

本日のビール消費量 350ml×6本。BUSHMILLS 適量。
本日の心残り:和商市場の勝手丼

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2000.08.04

2000【目指せ北の大地・北海道】1 出発

出発日前日 8/03(木)

 今日から二週間の連続休暇である。昨夜までは、不在中の仕事のことがあれこれ頭から離れなかったが、不思議なことに今朝になってみると、頭の中には既にガイド誌などでしか見たことのない北の大地が広がっている。

 途中2~3回は架電せよと無粋なことを言う上司がいたので仕方なく服するが、仕事などもうどこにも入り込むは余地はないのだ。

 午前中に主だった荷物の積込を終えて買出しなども済ませる。昨日臨海学校から帰ってきたばかりの長女や、一日中遊びまくっている次女(小3)にも、自分達の荷物の準備をさせる。子供達なりに、わけが分からないながらも今回の北海道旅行を楽しみにしているようだ。


1日目 8/04(金) 晴れ

★大洗~フェリー
 午前2時起床。自宅出発予定時間は4時半頃であるのに、こんなに早い時間に起きたわけは、屋根箱と屋根袋をクルマにセットしなくてはならないからである。屋根箱はこの日のために、友人FCAMPerの クルマから剥がし取ったものだ。我が家の駐車場には屋根箱を乗せたままクルマが置けないので、出発直前でのセットとなった。これ以外の荷物の大半は、前日までに積込を終えている。

 全ての積込を完了し、なんとか後方視界を確保。毎度のことながら引越しキャンプである。今回は時間が時間だけに、まさに夜逃げ状態だ。

 FCAMPへ「行ってきます」のUPをして、04:47出発。一路フエリーの出港地である大洗を目指す。

 首都高、常磐道、東関東自動車道ともに順調である。朝食は車内でコンビニおにぎりとサンドイッチで済ませることにした。06:25 大洗フェリーターミナル着。

 パンフレットには出港2時間前の 07:00から乗船手続開始とあったが、実際には更にその30分前 06:30から開始のようである。クルマを所定の場所へ置いて受付へ行くと、3つある窓口にはすでに長蛇の列。なんという手際の悪い応対であろう、すでに予約を済ませてあると
いうのに、ただヒタスラ立ったまま行列し長時間待たされなくてはならないのだ。

 整理券を渡すという策もないようだ。多くの人達も呆れ顔である。この時の私のメモには「サービス業としては最低!」と記してある。1時間10分後、ようやく私の順番だ。手続き後船内に入ったのは 08:00少し前となった。

 携帯が鳴る。み山さんからであった。モバイル環境を持たず出発後アクセス不能の私に、FCAMP MES#17での話題の続き「旭川ラーメン・よし乃」の場所を、わざわざ教えてきてくれたのだ。感謝である。

★えりも船内
 同乗の家族は8時乗船開始。船室で待ち合わせることにした。ほどなく家族と合流し船内探検である。

 船はブルーハイウエイライン(BHL)の「えりも」。このサンフラワーは遠目に見るときれいなのだが、近くで見ると舷側のペンキ
は剥げているし相当くたびれている様子だ。

 我が家の部屋は一等和室。6畳間を少し狭くしたようなサイズである。障子の窓があったがハメ殺しで、外が見えるわけではなかった。4人分の布団・寝間着の他、タオル、シャンプー・ハミガキセット、テーブルにはポットとお茶(ティーバッグ)がセットされている。
 TVはあったがビデオデッキはない。せっかく持ち込んだビデオが無駄になってしまったが、このシャンプーとハミガキセットは、上陸後も活躍することになる。

09:00 予定どおり出港。離岸の風景を船首側ラウンジから妻とともに見物する。港の外に出ると、波があるというほどではないものの、うねり程度には揺れる。天気は晴れ。心配した台風8号も影響を与えることはなく、日頃の行いが良いせいか、まずは順調な滑り出しである。しばらくすると、この揺れさえも殆んどなくなった。

 子供達は元気だが、念のためにと飲んでおいた酔い止めのせいもあるのか、前日寝不足の妻はとにかく寝ていた。いつでもどこでも横になれる和室というのは、こんな時にやはり便利だ。

 何しろ20時間である。子供達は、船首ラウンジや後部デッキなどで適当に時間を潰している。BHLの食事は高いという話を聞いていたので、昼食は持ち込んだコンビニ弁当。夕食はカップ麺である。幸い給湯室は我々の部屋のすぐそばである。

22:00頃就寝。本日のビール消費量 350ml×4本。

☆★ありがとう「北の大地」北海道 ...BUSHMILLS from Nakano Tokyo★☆

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2000.08.03

2000 BUSHの【目指せ北の大地・北海道】序文

 北海道な皆さん、こんにちは。BUSHMILLS です。(^o^)/

 帰着後、すぐに書き始めれば良かったのに、しばらく時間が空いてしまって、・・・すでに秋の気配が。
 あれやこれやの懸案事項の処理に、私の頭のCPUはマルチタスク対応できず、しかもクロックまで遅いときているので、これがなかなか。(^^;
 何人かの皆さんのようにモバイルでもってリアルタイム・レポートができれば一番なんですけど、モバイルしてしまうと、私の場合せっかくの家族との時間をスポイルしてしまいかねない。というわけで、事後一括のバッチレポートとした訳です。でも、間が空くとダメですね。気力が萎えてしまう。

 さてさて。

 2週間の連続休暇。入社以来初めての長期休暇になります。新婚旅行でさえももっと短かったし、そうめったにあるチャンスじゃありません。それに子供達が大きくなるにつれ、夏休みでさえ家族揃って長期間休みが取れるなんてことは、もうしばらくなさそうです。

 こんな事情から、家族揃って共通の楽しい思い出ができればと思って計画した今回の北海道。やっぱり無理してでもやってみて良かったと思っています。

 今回の旅行で最も印象に残ったこと。「何が一番楽しかった?」と家族全員にアンケートしてみました。

 すると「カヌー@釧路川」に「カムイワッカ湯の滝」「バター作り体験」「温泉」「食べ物」「船(フェリー)」など。要するに自分達で何かしたというものが上位を占めまして、単なる観光は子供達がまだ小学生であることもあって全般に印象が薄かったようです。

 長女は、夏休みの自由研究のために今回集めたパンフレットやシール、撮った写真などで作った「北海道旅行マップ」。

 次女は、アチコチの駅や観光地に行くたびに探しては押してきた記念スタンプと、お絵書きで作った「北海道たび日記」。

 これらが、とても良い記念になったようです。また、この自由研究のおかげで、今回の北海道旅行が単なる観光になってしまわずに、子供達の記憶にも長くとどまってくれそうです。そんな意味でも、この渡道を自由研究の対象に選んだのは正解だったと思います。

 ともあれ、我が家全員が今回の渡道で北海道ファンになったのは間違いないようです。家計の事情や、仕事の都合もあってしばらくは無理ですが、またいつか家族揃って行けたらいいな、と思っています。

 今回の北海道旅行にあたって、アドバイスを頂いた皆さん、ありがとうございました。この会議室に参加していなかったら、カヌーで釧路川もなければ、わざわざカムイワッカに登ってお湯に浸かることもなかったし、これほど有意義だった旅程は到底成立しえなかったでしょう。初めての北海道でしたが、ほんとうにお蔭様で今回の旅行は、周囲のみんなに自慢できるものになりました。(実際、自慢しまくってますが(^^;)

また、某オフでお会いしたときに熱心にアドバイスしてくれた、これまた北海道ベテラン組のTN兄、J姉にT姉、それに、カヌー関連や北海道の本を貸してくれた FCAMPerの皆さん、DMで耳寄り情報を教えてくれた皆さん、ありがとう。

 更に、大事なファルトボートにPFD一式をあっさり貸してくれた "R"のつくFCAMPer氏と、この時期なくても困らないからと、デジカメと BUSH号の後方視界確保のために、わざわざルーフボックスを屋根から降ろして貸してくれた "U"のつく FCAMPer氏、お二人にも感謝感激なのであります。

 というわけで、BUSHの北海道旅行記、業務用の稟議などの文章でさえ短くまとめるという才能のない私は、長文駄文のお叱りを覚悟の上、自分と家族の記憶に残すためにも書いていきたいと思います。

☆★ ありがとう「北の大地」北海道 ...BUSHMILLS from Nakano Tokyo ★☆

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